木工家と庭師 2人展   ―― 自然との出会い ――
         
         千葉県佐倉市 / 
川村記念美術館 付属第1ギャラリー
         木工=山下富士夫  オブジェ的な木工作品/プランター
         庭師=梅村幸次
   石組のおもしろさの提案/寄せ植え
         2008年6月に開催しました
花飾り=鉢花ディスプレイ
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Contents HOME 施工例 ミニ石組&花飾り 梅幸園について
  ミニ石組&花飾り 石組 =石の生け花 =立体抽象画 =無言劇

 伝統的な日本庭園は素材こそ自然物ですが自然そのものを表現するものではありません。
 その時代々々の思想とか人の願いや思いを表現したもので、石組はその表現手段の核となるものです。
 その表現手段としての石組を現代の私達だれもが手軽に作って楽しめるようにならないものかと考えています。
 その中で現在思いつくままに試みている “ミニ石組” を紹介します。

   第1作/   “解放・旅立ち”        06年

   2作目/      “西へ”       06年

  まず実際の庭作りのように石を埋めることを考えて箱に入れました。 スタイロフォームを土に見立て、はんだごてで
 穴をあけて石を留めましたが、運搬のたびに壊れてしまい結局接着剤などで固定をしました。 ひとつの手法としてこれ
 はこれでいいのですが、一度完成させたあとにもう一度接着剤を着けてセットをし直すのは大変手間がかかります。
 それと箱庭とは呼んでほしくないと願うものの、これはどうみてもやはり箱庭です。

             “ 宙 ”へ @      07年

           “ 山並み ” @      07年

  そこで次に埋めるべき部分をカットして石を自立させることを考えました。 主となる石の一番いい表情や姿勢を見極
 めて底面をカット。 その役どころと作品のイメージができればそれに沿う形の石を選んでカット、レイアウトをしていきま
 した。 一度カットすればひとつの作品イメージにとどまらずに気ままにレイアウトを変えて楽しめます。 ただ、いい作品
 ができたら写真に撮っておかないとあとで再現ができなくなります。
  この手法は一般の人にも扱いやすく、しばらくはこの方法でいろいろと試してみようと思います。 平面の上を滑らせる
 だけでなく、石を積み上げたり起伏をつけたりする場合にどうするかなど、まだまだ工夫や試行錯誤が必要です。

  写真の石は大きなもので約20cm。 目を近づければ寸法を感じさせない宇宙が広がります。
  下駄箱の上や飾り棚に置けば今までにない素晴らしい置物になります。 和風・洋風・現代風と置き場所にかかわらず
 失わないその存在感は、石組の持つ永遠の現代性を示すものです。声を大にして石組をアピールする所以です。
 
  個々の石にこだわれば、その石の姿の多面性を残すためにカットしたり接着剤をつけたりしたくはありません。 砂や
 土に埋め込む手法なら、様々な角度で置き変えて、同じ石を使いながら全く異なる石組にして楽しむことができます。
 実は本当の石組のおもしろさはここにあります。
 
  石組の良さをアピールして本物の庭石組ができればというのが一方の本音ではありますが、ここにあるような庭石を
 現在実際に探すことは至難の技です。 小さいからこそ素晴らしい表情の石が手に入ります。ミニではありますが日本
 のどこにもない石組があなたの手元でできるかも知れません。 まずは手近に落ちている石から始めてみて下さい。

  名園のミニチュア再現から庭の枠を超えた前衛創作まで、あるいは子供の石ころ遊びへの展開などなど、石組によ
 る造形表現の可能性に興味のある方々との輪ができないものかと考えています。
  庭師として庭の枠を思いっ切り超えようと思っても、現状ではどうしても超え切れません。
  これはあくまで庭師からの提案で石組にこだわっていますが、盆景や水石などと重なる部分もあります。
  特にアートの可能性に関心がありますが、様々な分野の人達の様々なアプローチを強く期待するものです。